管理人の独り言 le monologue

DOWNORDUSK

先日ギャラリーを借りてくださった、Works-Mさんの新作公演「DOWNORDUSK」があったので行ってきました。

8mくらいの白いスクエアの中で7人が踊る、80分ほどのコンテンポラリーダンス。タイトルの「DOWNORDUSUK」は「日の出か日没か」という抽象的な意味どおり、内容も抽象的であまりストーリー性がない(あるのかもしれませんが、私にはよくわからなかったです)ものでしたが、その躍動感に80分という時間が短く感じられました。特に後半部のパワフルなダンスが圧巻で、ダンスで鍛えられた体は男女問わず、何て美しいのかと感動しました。
とはいうものの、今一番印象に残っているのが、最初にでてきた女性のゆっくりと動く、まるで能の歩みのようなすり足。そこに能の「隅田川」(母が子供をさがす狂女物)を思い出しました。ゆっくり歩くことで何千里も歩いたことをあらわすので、これもそんなことを意図しているのかもしれないと、勝手に思ったりしました。(制作の意図はわかりません)学生のときはよく能をみていましたが、もう何十年もみていないのに、そんなことを思い出したのが不思議な気がしました。

コロナ対策で、観客を白いスクエアのまわりに40名弱しかいないという贅沢な環境。 先日行った歌舞伎座も、座席は一つ置き、桟敷席もなし、さみしい感じはするけれど、本当に好きな人だけが来ているという心地よい空間で、今回も同じことを感じました。美術館も予約制で人数制限しているところも多いし、涼しくなってきたし、今のうちに気を付けながら芸術を堪能したい、そんなことも感じました。

コンテンポラリーダンスの公演をみるのは初めて。こういう機会を与えてくれたWorks-Mさんに感謝です。