管理人の独り言
le monologue
「善悪」という展示
明けましておめでとうございます。本年も「管理人の独り言」も含め、どうぞ宜しくお願い致します。
さて、新年初の展示、「善悪」が昨日から始まっています。武蔵野美術大学空間演出デザイン学科2年のオ・ヘジュさんと矢野凜々子さんによる2人展です。
善悪をテーマとして、ギャラリーの左右のスペースでわけて、善と悪を表現するという構成なのですが、これがジュイエのスペースにとてもよくあっています。
ジュイエにいらしたことがある方ならわかるのですが、ギャラリースペースは壁で真ん中を仕切られています。何もない場合でも、左側の広いスペースは広がりを感じ、右側の狭いスペースは吸い込まれるような狭まりを感じます。それを生かして、善なるエリアは明るくぱぁっと広がる感じに、悪なるエリアは、中心に吸い込まれていくような感じに構成されています。作家二人の個性を生かした、ある種、インスタレーションといってもいいような展示です。
そうか、二人は空間演出デザイン学科に所属しているから、空間の使い方が上手なのですね。こういう学生さんならではの自由な使い方は、とても好感がもてます。
誰でももちうる感情の「善」と「悪」。善だけでできているものでもないし、さりとて悪だけでもない。 善は優しく明るい感じがするし、悪は暗く悲しく、時に残酷だけれど、どこか魅力的な響きもあります。 悪を排除して、なるべく善の感情で生きていきたい。とは思うけれど、悪の魅力も捨てがたい、そんな葛藤の中で、人は生きていくのかもしれません。
そんなことをも考えさせるような素敵展示です。14日まで開催していますので、お時間ある方は是非お越しください。