貧すれば鈍する
マンションのごみ置き場に不法投棄する人が何人かいます。分別はしていない、ごみ収集の日は守らないという、ひどい有様。そのまま置いておくのも、ごみ収集の人が気の毒だし、分別していないからもっていってくれないかもしれない。それは不衛生だし、見た目も悪い。やむを得ず、私がゴミをあけて、だいたい分別して、ごみの日に捨てています。いつも同じような捨て方だし、防犯カメラにもうつりこんでいるので、同じ人(マンションの人ではない)がやっているのは、明らかです。でもずっと見張っているわけにもいかないしねぇ…
ここで気づいたことがあります。見たくもないのですが、ゴミはほとんど洗っていない食物の入れ物で、いくつかの同じ種類のものが大量に入っています。なんかねぇ食生活の貧しさが垣間見れてしまうのですよ 。こういうマナーを守らない人たちって貧しいんだなぁとつくづく思います。
「貧すれば鈍する」という言葉があります。貧しくなると、愚かになりさもしくなるといった意味ですが、こういうのをみていると、本当にそうなのだと思います。
逆に考えて、「鈍すれば貧する」というのも、また真のような気がします。貧も鈍も招かないように、おもはばったい言い方ではありますが、清く正しく生きていきたいものです。

今週の展示は「camp」多摩美術大学 在学生・卒業生による8人展です。多ジャンルのグループ展で、それぞれ作品数が多いので見ごたえあります。どなたでも楽しめる展示ですので、是非お越しください。28日まで。
アートとAI
最近、調べものをするときによくChatGPTを使います。これがなかなか便利、一から調べるよりずっと楽だし、出てきた答えを検証するだけでいい。かなり時間の短縮になり、完全ではないにしてもかなりの結果は得られます。「チャッピー」という愛称で呼ばれるのもうなずけるところです。
しかし、AIはことアートとなると、盗用して一部を変えて、簡単に改ざんすることができてしまいます。ファインアートであれば、実際見ればその差はわかりますが、そもそもデジタルで描かれたものは、見分けるのは難しいのではないかと思います。これはゆゆしきことです。アートとAIの相性は悪いのでしょうか?
ところが、先週の展示の新城由史さんの作品は、センサーをつかって、鑑賞者が映り込む映像展示。

これは、床に映し出した映像に私の手をかざして映り込ませています。
そして、今展示しているARIさんの作品は

床の足跡を踏むことによって、廊下を歩いているように映像が迫ってきます。
どちらも、プログラミングが必要なのですが、これをAIに書いてもらっているのでそんなに難しくないそうです。
構想したことをAIにプログラミングしてもらえたら、映像のハードルが低くなり、身近になり、表現が広がります。3Dプリンターをつかうデータなんかも、AIをつかったら簡単になるのかもしれませんね。これは楽しい。
"Everything comes in handy when used right(なんでも正しく使えば役に立つ)”なんだなぁとつくづく思います。 これからの作品が楽しみです。

今週の展示は「4:00pm」武蔵野美術大学と多摩美術大学2年生5人の多ジャンルのグループ展。 「午後4時」がテーマの展示。美大生の5人がテーマをどのようにとらえているのかが興味深い展示です。是非お越し下さい。21日まで。
社会保険負担率
昨日の新聞に「社会保障負担率 自維の攻防」というタイトルの記事が載っていました。保険料負担率17.6%を16%台に引き下げるという維新案とそれに反対する自民、けっきょく「社会保障負担率の目標の検討」というところにおさまったようです。まだこれからということですね。
社会保障負担率をさげるということには、一理あると私は思っています。私個人のことでいえば、所得税や住民税を足した額よりも、社会保険料負担のほうがずっと多い。もちろんこの比率は収入によっても違うけれど、社会保険高すぎでしょと常々思っているからです。この財源確保のために高齢者を一律3割負担にするというのもやむを得ないかなという気はしています。
ところが、この記事をさらに読み進めていくと75歳以上の人を皆3割にすると、現役の負担率が増えるかもしれないと?え、何で?なんでも現状75歳以上の3割負担の人には公費(税金)は使われずに現役世代と75歳以上の保険料でまかなっているのだそうです。これだと後期高齢者医療制度から変えないと、財源確保できることにはなりません。けっきょく、高齢者の負担割合が増えるだけで、現役世代の保険料率はかわらないということになりかねません。
わかりづらい制度とは思いますが、維新の政治家のみなさん、ちゃんとわかっているんでしょうか?
だいたい、たいした仕事もしない会社役員になって、安い報酬をもらって、社会保険に入るという、違法ではないけど脱法といえる超グレーゾーンのしくみの団体に、維新のみなさんはたくさんはいっていたはず。さすがに今はやってないと思いますが、こういう人たちに社会保険のこと言う資格あるんだろうか?と疑問に思います。
制度はわかりやすく、政策はクリーンにお願いしたいものです。

今週の展示は、新城由史個展「心の記号」です。 映像のインスタレーション、人の動きが映像に入り込む、そんなイマーシブな空間ができあがりました。3台のプロジェクターから作り出された、静かで洗練された体験型の展示です。3日間だけの展示、明日(12日)までです。是非お越しください。
「上出来」という言葉
先の冬季オリンピックで、某解説者が「上出来です」という言葉を繰り返していました。調べてみれば、「物事の出来栄えや結果が非常に優れていること、また満足できる仕上がりであること」とあるので、言葉に間違いはないと思うのですが、これには違和感がありました。
というのは「上出来」という言葉の使い方としては、「初めてにしては上出来」「これだけできれば上出来」「私にしては上出来」という感じで、私が知っている限りでは、「上出来」の前に少し足りないとか、期待していないとかいうニュアンスがあるように思います。
それをオリンピックに出るような一流の選手につかうのは、おかしいのではないか?と感じてしまったのです。多分高揚した言い方で「上出来です!!」といっていたので、最大級の誉め言葉だったのだと思います。私の認識が間違っているのかもしれない??
ところが、会期後半になって「上出来」という言葉が出てこなくなったので、やはりおかしいと思う人がいて、指摘をうけたのでしょうか?なんにせよ、私としては心地よい言葉ではなかったので、ほっといたしました。
日本語はむずかしいですね。解説者も大変だけど、プロたるもの、正しい日本語を使うことをこころがけてほしいものです。その点では、途中から使わなくなった解説者は懸命だったと思います。

今週は、Group Exhibition "21 BY 21"、主に油画、アクリル画のグループ展です。大作が多く見ごたえのあるパッションのある展示です。 共通テーマのS10号(21インチ角)の作品も必見です。 3日間だけの展示です。今日27日は台風のため中止となってしまいましたが、明日28日の最終日は開催予定です。是非お越しください。
カメラが壊れた!
突然カメラが壊れた!前回の展示の写真を写しているときは何の兆候もなかったのに何故? 7,8年は使っているので、買え替えかな?スマホで代用してもいいけど、わかりもしないくせにカメラって好きなんですよねー。
よくよく調べてみると、レンズエラーがでていて、キットで購入した望遠レンズと交換してみると、これは普通につかえます。ということはレンズだけ変えればつかえそう。同じレンズを調べてみたら、中古なら1万円台で買えます。それなら多分修理より安いと思われます。ここで魔が差しました。レンズをグレードアップすれば、もっと快適につかえるのではないかと...
とはいってもレンズのグレードアップなんて、何を選んだらいいか全くわかりません。こういうときはChatGPTに聞いてみればいいかもと思い、聞いてみたところ、ホント懇切丁寧に教えてくれました。レンズをグレードアップして本体はそのまま使うのがベストと。私の考えていたことと同じだったけれど、7,8年つかったカメラ本体に新品レンズにつけるのもなぁと思い、中古はどうかと聞いてみたら、「中古でも保証がついていること、美品か良品であること、しっかりした販売業者であること」をすすめると。さがしてみたらぴったりのをみつけました。
中古といえども5万近くするので、ChatGPTだけを信じるのも不安があったので、扱っている店舗にも確認。問題なさそうなのでポチッとしました。次の展示にも間に合ったので、スピーディに動けたのは、とてもありがたかったです。すごいねAIって。
で、実際に使ってみたところ、かなりいいです。「レンズ交換による効果をかなり実感できる」とChatGPTが言っていたけれど、本当でした。素人レベルの私でもわかるくらい、ギャラリー内が違和感なく撮れます。レンズでこんなに違うんだ。 レンズ沼にはまる方々の気持ちが少しわかった気がしています。

今週の展示は、TAISUKE WADA Solo Exhibition2026 T-RyGHT 5th anniversary「answer」 当ギャラリーでは3度目の和田泰右さんの夏の個展。写真とファッションの展示。すっきりとまとまった空間に、魅力が満載。映像も素敵です。 是非お越しください。23日まで
白寿(99歳)記念のステンドグラスの展示
ジュイエでは、「ステンドグラスに魅せられて」~白寿記念の小さな作品展~ が開催中です。
この展示の相談をメールで受けたのが昨年の暮れでしたが、その時はステンドグラスの展示はジュイエでは無理ではないかと思いました。というのは、ステンドグラスは外光があってのもの、裏から外光があたってその美しさが際立つものです。ジュイエは入口部分をのぞいて外には面していない、しかも北向きなので、ほぼ日の光は期待できないからです。
その旨申し上げると、「自然光の光で展示できる場所はなかなかなく、当ギャラリーの様子もホームページを見て承知している。展示にはライティングボックスやLEDライトを使う予定」とのお返事をいただいたので、1度ギャラリーに来ていただくことにしました。
詳しく伺うと、展示するのは99歳のお母さま、後ろから光をあてられればできるかもしれないという気がしてきました。ライティングボックスをつかった展示例などを説明し、吊りたい場合はひっかける金具をつけないと難しいとお話して、納得していただいた上でお申込みいただきました。
なにしろ白寿記念の展示、このおめでたい展示の一助になれば、こんなに嬉しいことはないと思う反面、本当にうまくいくのかという不安もありつつ、搬入の日を迎えました。 搬入は思ったよりずっとうまくいきました。ごく薄いライティングボックスを貼り付けて、その上からステンドグラスを飾る、DMにもなったメインの作品はこんな感じです。

光り輝くように美しいです。
その他、白い壁の反射を利用したり、吊るした小さなステンドグラスに美しい影をだしたり、ステンドグラス展示ならではの工夫も面白く、従来の外光を後ろからあてるステンドグラスとはまた違う趣の美しい展示になったと思います。
作家の藤田房子さんはもちろんのこと、この展示の方法を考え出し、準備した娘さんをはじめとするまわりの方々も素晴らしい。99歳の藤田さん、会期中在廊されています。この展示の美しさとともに、パワーを是非受け取っていただきたいと思います。
15日までです。是非お越しください。

「明日の神話」
2週間ほど前の天声人語に「『明日の神話』の修復作業が最終盤」という内容が載っていました。『明日の神話』は行方不明になっていたのを2003年にメキシコで発見されませした。ギャラリーを始めたばかりの頃、このことを知り、ほぼふきっさらし状態で見つかったという驚きをブログに(当時は日記でしたが)書いたので、よく覚えています。
その3年後くらいに、修復を終えて汐留で展示したときに、絶対みたいという強い気持ちをもって見に行き、その大きさと迫力に圧倒されたことを覚えています。
その後、渋谷のマークシティの通路に移され、展示されているのは、よく知られています。そうかぁ、もう渋谷に移ってからも20年近くたつのですね。修復というのも納得できる気がします。
1968年に描かれた「明日の神話」のモチーフは「核に焼かれる人間」、モチーフのわりにポッブで暗くないこの絵は、広島や長崎からようやく立ち直ったことを象徴しているのかもしれません。今、私たちの世界では、憲法の改正が謳われ、非核三原則をなきものにされようとしています。「明日の神話」はその警鐘になったのかもしれません。
少し違う話になってしまいますが、上記天声人語によれば、毎年掃除されるときにつく汚れはほとんど繊維で、その色でその年の流行色がわかるそうです。
いろいろな意味で、さまざまな人が通るこの場所にずーと残ってほしいと思います。

今週の展示は「《passage 01》―あなたを、旅に連れ出す鞄。」手作り革製品の展示と受注。ギャラリーに入ると革の香りが… 沢山の素敵鞄が並ぶのは圧巻。アマルフィで見たレモンを模したという、イエローのレモン型ケースも可愛いです。3日間だけの展示、明日(7日)までです。見るだけでも楽しいので是非。
「立ち上がる物語」
1月に武蔵野美術大学の卒展に行ったときに目を惹いた作品の中に、芸術文化学科の学生さんのガリ版についての考察がありました。「ガリ版」懐かしい。今ではパソコンもスマホもあるので、ほぼ使われていないと思いますが、私の小学校の頃のプリントといったら、ほぼこれでした。ロウ引きしてある紙に、やすり板の上で鉄筆とよばれるペンで削ります。それをインクをつけると、削った部分が紙に印刷されるというしくみです。(思えば、銅版画と同じ原理なのかも)考察も興味深かったし、その学生さんとしばしおしゃべりをさせてもらいました。
開催中の「立ち上がる物語」を見て、ふとこの時のことを思い出しました。この展示は印刷をテーマにしたものではないし、「ガリ版」とも何の関係もありません。でもどこか相通じるものがあるのです。
この展示は本という媒体を通して、物語が立ち上がる瞬間をテーマにしています。
例えばカンレイカさんのこの作品は、本は紙でできていない、薄い金属でできています。この濃いグレーで硬質な素材から生まれる物語は、歯ごたえのありそうな内容を想像させます。

村川晴南さんの作品は、紙の中に言葉や写真を閉じ込め、吊るすことによって、浮遊感や不安定さを感じます。

ソウタンニさんの作品は、虫食いの文庫本、太宰治の「人間失格」。金属の虫が食べているところが「人間失格」らしいなとほくそ笑んでしまいます。

小品が多いので、派手さはありませんが、こういう展示好きなんだよねぇ。本もニュースもデジタルでなく紙で読みたいし、紙類が好きで文学が好きな私にとってはたまらない展示です。
どうぞひとつひとつじっくりご覧ください。いろいろな物語が想像できる素敵な展示です。5月12日まで開催しています。是非お越しください。
ベルボトム
最近、若い人がすその広がっているデニムパンツをはいているのをよくみかけます。今開催中の「自己形成過程痛」の服飾専門生の作家さんもはいていて、かかとの高い靴にあわせて、足長にみえて、なかなかかっこいい。
これって、私の若いころにはやったベルボトムだよなぁ。高い靴にあわせて、足長効果を狙うのも当時と同じです。という話を上述の作家さんにしたら、「ベルボトム」でも理解してくれました。ふむ「ベルボトム」という言葉は残っているのね。服飾専門生だから知っているのかもしれないけれど…
じゃあ今は何というのか?と思い調べてみたら、どうやらすそ広がりパンツは広義で「フレアパンツ」で、大きく広がったパンツは今でも「ベルボトム」というらしいです。 そういえば、私の若いころにベルボトムをはいていたら、母が「昔はそういうのラッパズボンと言っていたよ」と言っていたのを思い出しました。「ラッパズボン」はさすがに死語ですね。「ベルボトム」という言葉が今でも使われているのはちょっと嬉しいです。
それにしても流行って繰り返すんだなぁとつくづく思います。あのころはいていたベルボトムパンツはもちろんもう手元にはないし、あんな高い靴はもうはけない。それが少し残念な気がしますが…

今週の展示は「自己形成過程痛」イラストとファッションの展示。
美大生と服飾専門生のちょっぴり痛くて、ちょっぴりダークで、でも楽しい、そんなおしゃれな展示です。是非お越しください。4日(月)まで。
ロボットのハーフマラソン
テレビでロボットの開発のことを放送していました。今やロボットは人間と同じように単独で走る、その開発に箱根駅伝のエキスパートの協力をもとに、走り方を分析して開発に役立てているそうです。まだ完全に選手と同じようにというわけにはいかないけれど、まずまずの完成度。かなり前に2足歩行のロボットのホンダのAsimoがでてきたころは、動きはゆっくりで、それと比べると各段の進歩なんだなぁと思いました。(でも、Asimoは可愛いから好きですが…)
ところが、月曜日の朝日新聞に「ハーフマラソンでロボットが世界記録を上回る」という記事がでていました。世界記録を上回るって?どう考えてもこの前テレビでみたロボットはそこまではいっていません。
優勝ロボットは、遠隔操作(タイム1.2倍のハンデルールあり)ではなく、自律走行。ロボットが走行ルートまで判断するのですね。すごい。1年前の大会のタイムは約2時間40分、今回は50分26秒、これもAIの進歩によるところが大きいそうです。たった1年ですよ。たった1年で3分の1!
この大会は北京で開催されていて、いまやロボットの開発は米中が筆頭だそうです。ふーむ、日本は遅れているのですね。 昔、Asimoがニューヨークの証券取引所で、生き物以外初めて鐘を鳴らしたくらいだから、当時は日本のロボット開発ってすすんでいたはずです。それなのに今は遅れているっていうのはちょっとさみしい気持ちはします。
ファミレスなどでも、ロボットが注文の品を運んでくる時代です。これからどんどん実用化されていくだろうし、後追いでも日本も頑張ってほしい分野なのではと思います。

今週の展示は、パンダとだれか...vol.1「パンダとウラさん!」です。イラストと映像の展示。偶然先週と同じ食がテーマですが、切り口がかなり違っていて面白い。 くすっと笑ってしまうような楽しい展示に是非。 明日までです。入場料500円