管理人の独り言 le monologue

オミクロン株

2022年初めの展示「福迎えの呪」が始まっています。年の初めにふさわしい「縁起物」がテーマの展示で会場も美しく彩られています。

さて、そんな素敵な展示とはうらはらに、コロナのオミクロン株がまん延し、東京都には、再び「まん延防止等重点措置」がでてしまいました。今日の東京の感染者は1万人越え、こうなるとどんなことをしていいのやら、途方に暮れてしまいます。
ワクチンにしたって、3回目って本当に有効なの、今までと同じワクチンでオミクロン株に効くの?私はファイザー製だったけど、3回目モデルナ製で大丈夫なの?とかわからないことだらけです。

ただ、コロナに慣れてしまったせいか、オミクロン株は重症者が少ないせいなのか、発祥の地の南アフリカが今までと比べて短期間で収束に向かっているらしいし、8月の第5波のときも、いつのまにか収まってきたのを体験しているせいか、あまり怖さを感じていません。じっと待っていれば、第6波はすぎさってくれるのでは、と大した根拠もないのに、思っている自分がいます。

それは、世間の風潮もそうのような気がします。第5波のときの東京の感染者数の倍以上でありながら、緊急事態宣言はでていないし、いつもに比べて楽観的な気がします。都知事の「感染は止める、社会は止めない」という言葉にもそれが垣間見れます。
本当にそれでいいのか?とも思います。

けっきょく、今まで通り、手洗い、消毒、マスク、不要不急の外出は控えるってこと以外思いつきません。なんにせよ、コロナは6波で終わってほしい。どうぞ7波がきませんように。


福迎えの呪 福迎えの呪

今週は前述の「福迎えの呪」、22名の作家によるコミックアートを主とした展示。コロナ禍ですが、無理せずに素敵空間にお越しください。24日まで。

怖いのは人間

昨日、大阪の中心で火事がありました。冬場は火事が多いものですが、ビルの4階、25平米が燃えただけなのに、死者24名って何故?と思ったら、引火するような液体を暖房器具の横において蹴るという、考えられないような放火だったらしいです。亡くなったかたには、心からのご冥福をお祈りいたします。

火事で多大な犠牲者がでるのは、たいていの場合放火が原因なのではないでしょうか?京都アニメーションの火事もしかり、20年ほど前の、新宿の雑居ビルの火災もそうだったように記憶しています。雑居ビルで避難しにくいということを差し引いても、放火でなければ、こんなにも多くの犠牲者はでなかったのではないかと思います。

話は違いますが、最近東京では、アメリカから帰国したオミクロン株のコロナ濃厚接触者が、14日間の自宅待機と誓約書まで書きながら、おそらく恋人と2日間もともにし、その恋人と思われる人が熱がありながら、会社やサッカーに行って、けっきょく両者とも感染していたということがありました。これはあまりにも軽率で、誰もが迷惑千万な話と感じたに違いありません。

こうなってみると、一番怖いのは人間。大きな目でみてみれば、各地で災害が起こっているのだって、地球温暖化が原因というのがほとんどだし、その地球温暖化だって、けっきょくは人間がしてきたこと。なんだかなぁっていう感じです。
自分だけよければそれでいいという考えを捨てて、すべての人が他人のことも考えて生きられれば、もう少し住みやすい世の中になるんじゃないかとつくづく思います。


Doodle Notes Doodle Notes

今週は「凍星に柔らかなぬくもりを」、23名の作家によるコミックアートを主とした展示。冬の寒さに負けないようなふわふわもこもこなイメージがテーマです。架南さんが主催されるコミックアートの展示は当ギャラリーで今年7回目、今年最後のジュイエの展示にふさわしいです。是非お越しください。20日まで。

渋谷再開発

テレビの番組で、「渋谷のスポットで写真を撮り、そのあと地下鉄銀座線で外苑前駅に40分以内で行く」という課題をこなすということをやっていました。これはなかなかいい企画。なにしろ渋谷は再開発で大きく変わっている上に、銀座線は地下鉄といえど、2階にあります。そして、渋谷を通る数多の電車の中で、外苑前駅に行くのは銀座線しかなく、普段電車に乗らない人にはかなりハードルが高い問題です。
皆さん苦戦していて、見ていて面白かったけど、私も今年の2月に、渋谷で迷った経験があります。さすがにこの課題はこなせると思いますが、人のことは笑えません。

渋谷には、美術館やギャラリー、映画館、劇場など沢山あるので、決して行かない場所ではないのです。高校も青山にあったから、若い時からけっこう行っているはずなのに、なぜか苦手です。自分の目当てにしているところが渋谷だと、「えー、渋谷かよ。いやだなぁ」という気になってしまいます。まして、現在再開発真っ最中、迷いそうでできれば行きたくありません。

ところで、渋谷再開発っていつ終わるのでしょう?ヒカリエも再開発のひとつだったはずなので、かれこれ10年近く前からやっているはず。調べてみたら2027年まで再開発が目白押しだそうで、なんだか気が遠くなりそう。渋谷を避けているうちに、知らない街になってしまいそうです。


Doodle Notes Doodle Notes

今週は、forget-her-not 2021-2022 Winter & Spring collection ”Doodle Notes”、セレクト古着とリメイクによるコレクションの即売です。初日の一番初めにいらしたお客様の第一声が「可愛い~!」でした。ファンタジックで少し大人っぽいコレクションに是非お越しください。7日まで。

広瀬仁美さんの個展

11月の初めに「27日からギャラリーを貸していただけますか?」という広瀬さんからのメールがとびこんできました。通常は1か月を切ったご予約は受けないことが多いのですが、広瀬さんなら大丈夫、2つ返事でOKの返信をしました。

広瀬さんは、かつて「カクレンジャー」の鶴姫、「シュシュトリアン」の花子と芸能界で活躍されていた方、いっとき結婚や出産で芸能界を離れていたのですが、最近はまた戦隊もののゲスト出演などで、復帰されています。俳優業、主婦業のかたわら絵も描かれているというスーパーレディなのです。
ジュイエでは3回目の個展、いつもギリギリのスケジュールながら、きっちり間に合わせてきます。今回ももちろんそうでした。

そのうえ、今回の展示は1回目、2回目とは全然違う。以前は月をモチーフとした、お母さんを思わせる優しさの中に強さを感じるイラスト中心の展示でしたが、今回はジュイエスペースの特徴を生かした、左が「暗」、右が「明」という構成です。特に「暗」の部分の無彩色に近い作品が、過去2回の個展とは全く違うのです。前回の個展は今年の4月、短期間でここまで変えてくる作家さんはみたことがありません。ご自身の写真(モデルとしても素晴らしいです)とも組み合わせていて、作品とのマッチングも素晴らしく、広瀬さんの魅力満載の、この人にしかできない唯一無二の展示になっています。

広瀬さんのファンの方はもちろん、そうでないかたにも見て頂きたい展示です。2日間だけですが是非お越しください。明日(28日)までです。

広瀬仁美展覧会 広瀬仁美展覧会

一流のオーラ

将棋の藤井聡太さんが、最近竜王になって4冠になったと思ったら、王将の挑戦権も得たそうです。もしかすると来年初めには5冠、しかも10代でです。すごい。
将棋のことなど、駒の動かし方と王将をとったら勝ちというくらいしか知らない私ですが、ここまですごいとついついニュースを追ってしまいます。将棋の戦術はわかりませんが、全国各地をまわって対戦するハードなスケジュールとか、各地の昼食やおやつなど、変なことに詳しくなってしまいました。

そして、大リーグでMVPをとった大谷選手、最近はテニスばかりで野球をあまり見ていなかったのですが、こうなるとこちらも気になる、分業化が進んでいるプロ野球で、リトルリーグや高校野球のようにエースで四番というようなことを、大リーグで実現しています。満票でMVPって本当にすごいことだと思います。

テニスといえば、錦織選手やビッグ4と呼ばれる選手が全盛のころは、面白くて、何とかしてみたいとインターネットを駆使して見ていたのですが、最近はジョコビッチ選手以外の活躍が今一つで、テニスは気になるけれど前ほどではなくなってしまいました。

これらの選手に共通するのは、その競技を極めようとして努力するのはもちろんのこと、純粋に競技を楽しんでいるように見えること。そのオーラが自然と人を惹きつけるということではないでしょうか?

「華がある」という言葉がありますが、人だけでなくアートにもそれがあります。ギャラリーでも華のある、またはその片鱗を感じる作品に出会うことは、少なからずあります。そういう作品が世に広がるお手伝いができるといいなぁと思う今日この頃です。


第10回レッドバンブー展 第10回レッドバンブー展

今週は、「第10回レッドバンブー展」。ジュイエでは4回目の多ジャンルのグループ展です。10回目という節目の展示でさらにパワーアップしています。あちらもこちらも楽しめるこの展示に、是非お越しください。23日まで。

札幌にオリンピック?

Twitterに驚きのツイートをみつけました。2030年に札幌冬季五輪が開催されるかもしれないということ、しかも内定が今月中に発表の可能性があるって、びっくりですよ。

過去をひもといてみれば、1964年の東京オリンピックの8年後に、札幌で冬季五輪が開催されています。だからといって、昔と今では全く事情が違います。
今回の東京オリンピックは、そもそも国立競技場の設計から変更し、マークが盗用だとしてコンペやり直し、コロナで1年延期とかいろいろありました。始まってみれば、すったもんだの末の無観客、開会式関係者の不祥事による相次ぐ辞退、弁当や消毒液の廃棄、おまけにコロナ拡大の遠因など、少し考えてみただけでもこれくらいはでてきます。おまけに、当初予算の何倍にもなって莫大なお金もかかっているし、今後の経済効果が期待できるとも思えません。
選手の高度なパフォーマンスを見るのは楽しかったけれど、それだけかなぁと感じます。

札幌オリンピックっていったい何のためにやるんでしょうか?9年後には、コロナはなくなっているかもしれないけれど、これからの日本の財政状況を考えると不安は大きいです。どうせまた予算の何倍にもふくれあがるだろうし、使うべきところにいかなくなるのは容易に想像できます。大丈夫なのだろうか、日本。

このツイートをあげた方も「うそでしょう? ほんとうにやめて!!」とつぶやいていらっしゃいましたが、全く同感です。どうぞこのニュースこそフェイクでありますように。


わたしのくすり わたしのくすり

今週は、塔間基個展「わたしのくすり」、イラストと球体関節人形の展示です。少し奇妙なタイトルですが、作家の塔間さんには、創作は「くすり」のようなもので、展示はその産物なんだそうです。展示の印象はカラフルですが、その奥に辛さや希望がみえる気がします。壁いっぱいのイラストは見ごたえあり、是非お越しください。16日まで。

ハイブリッドな薔薇

ご近所に大輪の美しい紫の薔薇が咲いていたので、思わずパチリ。
紫の薔薇

茎のところに名前が書いてあったので、目を移すと「ハイブリッドティーローズ」とありました。
紫の薔薇

薔薇でハイブリッドっていったいなんぞや?
ハイブリットといえば、ハイブリッドカー、ガソリンと電気と両方を動力とする車です。あとは、かつてはCDのソフトにハイブリッド版というのがあって、MacとWindows両方で動くソフト、それくらいしか思いつきません。2つ(あるいはそれ以上)の方式を組み合わせた製品という意味じゃないのでしょうか?うーんわかっているようで、よくわかっていない言葉です。

ちょっと調べてみたら、ハイブリッドは「生物学で、異なる種類・品種の動物・植物を人工的にかけ合わせてできた交雑種。」という意味もあるようです。イノブタやレオポンなんかがそうですね。薔薇は特に品種の改良がさかんで、ハイブリッドな薔薇とは、その総称ということらしいです。 ハイブリッドティーローズはその中でも四季咲きで大輪の花をつけるものをいい、その中でもさらに細分化されているようです。詳しい説明はこちらにあります。

なるほどねぇ、薔薇に詳しい人なら常識なんだろうけど、ハイブリッドってそういう意味なんですね。美しい薔薇の背後に、交配してつくった人の苦労が、名前から垣間見れるような気がします。そして、注意深くみていると思わぬ気づきがあるもんだなぁと思います。ぼっと見ているだけではいけませんね。


JET LAG JET LAG

今週の展示は「JET LAG」、先週に続いて、武蔵野美術大学2年生のグループ展です。イラスト、映像の「レトロな遊園地」がテーマの展示です。楽しくて、すこしだけ物悲しいノスタルジックな、4日間だけの遊園地に是非。8日まで。

電子マネーが突然消える

1週間ほど前の朝日新聞に「突然消えた電子マネー残高」という興味を惹かれる記事が載っていました。
これは、朝日新聞社の記者が、販売サイトで安く買ったアマゾンの電子マネー(電子ギフト券)が、規約違反で突然消されたというものでした。この背景には、詐欺によって大量に売られた電子ギフト券が販売サイトに出回っているということがあります。そんなわけで、アマゾンが販売サイトでギフト券を購入するのを禁止しているようです。

ちょっと調べてみたら、確かにアマゾン内で転売サイトからのギフト券禁止は謳っていました。しかし、しかしですよ、利用者はこんなところまで見ていないだろうし(もちろん私も)、この記者のかたにしても、販売サイト自体は違反ではないし、金券ショップでギフト券を安く購入するような感じで、気軽に購入したのではないでしょうか?ちょっと得した気分で登録した電子マネーが、あとかたもなく消えていたとしたら、ショックですよねー。

ここまでやる?アマゾンすごいと思いましたが、それだけ詐欺が多いってこと。詐欺をなくすためにも、この強硬手段もしかたないのかもしれません。アマゾンのギフト券に限らず、販売サイトを使うときには気をつけなければということですね。それにしても、知らないうちに詐欺に加担しているかもしれないというのは、デジタルの世界は便利だけどこわいなぁと思います。


x>1 x>1

今週の展示は「x>1」、武蔵野美術大学油絵学科2年生の3人展です。画風も画材も違うのに、違和感のない素敵な空間になりました。三人三様の絵画をお楽しみ下さい。11月2日まで。

見えないものに対する不安

10月の初めに、東京に震度5強の地震があり、大きな揺れに驚かされました。水道管が破裂したり、電車が脱線したり、翌日の電車のダイヤの乱れもかなりなものでしたが、2,3日後にはすべて元通り、大きな被害はありませんでした。それなのに、多くのメディアでは緊急時の備えが足りない、これからの課題だと取り上げていました。震度5強の地震ってけっこう大変なことなんじゃないでしょうか?フランスの友達からも、「ニュースで東京に大きな地震があったけど大丈夫か?」という連絡もあったので、海外でも報道されるほどの地震だったはずです。大きな被害がなかったのは、むしろ褒められるべきことのような気がします。

さて、コロナのお話。日本では短期間で激減し、今日の東京の感染者は32名、もちろんまだ油断はできないけれど、まあ安心できる水準だと思います。それでも、街中でマスクをしていない人はほとんどみないし、お店でもほとんど手指消毒液は置いてあります。もちろん、私も外出時はマスクをしているし、たまに電車の中でマスクをしていない人をみかけると、そばによりたくないと感じます。ギャラリーにも手指消毒液や、非接触型体温計も常備してあります。換気にも気をつけて、飲食もできるだけ控えるようお願いしています。

海外に目をうつしてみれば、日本くらいの水準になれば、街中ではマスクをしない人が大半になるだろうし、多分街中の消毒液なんてなくなるんじゃなかろうか?この日本人の気質って何なんだろう。日本は災害が多い国なので、危機管理はしっかりしているほうだとは思います。用心深いだけではなく、人の目を気にしすぎるなんてこともあるのかもしれません。
それってどうなの?と思う反面、やっぱりまだまだ油断しないで気を付けようと思う自分がいます。地震にしてもコロナにしても、予測できないものに対する不安は常にあると思います。日本に生まれたらしかたないかも、ですね。


kaleidoscope kaleidoscope

今週の展示は、「kaleidoscope」、イラスト、絵画の4人展です。kaleidoscopeとは万華鏡の一種、万華鏡のように多面性のあるグループ展です。ギャラリーは作品と装飾でキラキラしています。是非お越しください。26日まで。

中央線的な、中央線芸術祭 2021

先週から中央線芸術祭 2021が始まり、その一環として、今、ギャルリー・ジュイエでもスサイタカコ展示「オドルヨウニウタウ ウタウヨウニオドル」が開催されています。

中央線芸術祭とは、JR中央線中野~武蔵小金井のアートスポットで、ワークショップ、展示会、トークショー、パフォーマンスなどを開催するアートのフェスティバルで、今月いっぱい行われます。
アートのフェスティバルというと、一つの会場に多彩なアーチストを集めて、短期間で開催するというイメージがありますが、中央線芸術祭はそれとは少し趣を異にしています。中央線のいくつかな小さなアートスポットで、多彩なジャンルの芸術を、好きなものを選びながら、散歩しながら楽しむ、そんな感じのイベントです。
中央線には独特の文化があります。個性的でスノッブで庶民的でノスタルジックで、ひとたび中央線沿線に住むとやめられなくなる魅力があります。アートスポットが多いのもそのせいかもしれません。このフェスティバルは無理せずのんびり参加できる、すごく魅かれるというわけではないけれど、なんだか気になる、捨てがたい感じがするところが、中央線的な気がします。

昨年の夏、この芸術祭のディレクターの三浦宏之さんの個展で当ギャラリーをご利用いただいたのがご縁で、ギャラリーの使用を打診されたのが、昨年の今頃。詳しい内容がわからないままお引き受けしたのですが、なんと、親しい作家さんのスサイタカコさんの展示、そして、芸術祭の別のプログラムに鈴木誌織さんも参加されていました。鈴木誌織さんもとても親しい作家さん、どちらもジュイエの企画展にも参加してもらったこともあります。こういうつながりも中央線ぽい気がします。縁は異なもの味なもの、ビバ中央線!


スサイタカコ展示 スサイタカコ展示

今週の展示は、上記のスサイタカコ「オドルヨウニウタウ ウタウヨウニオドル」絵画・オブジェ・映像などの展示。中央線芸術祭の別プログラム、10日に行われたワークショップ参加者の作品もスサイ作品とともに展示されています。スサイさんの作品には不思議な魅力満載です。スサイタカコワールドに是非お越しください。19日まで。