管理人の独り言 le monologue

日本と中国と

開催中の「アンド個展」の作家アンドさんは中国からの留学生、W大学に在学中だそうです。専門は経済だそうですが、日本文学の知識には、舌をまくほどです。いやしくも、私は大学は日本文学専攻です。だからアンドさんとほぼ対等に話ができるけれど、平均的な日本人だったら、日本文学の分野では多分負けるだろうなと思うほどです。

作品にも、それがよくでています。インスタレーションは古事記、イザナギ、イザナミの国生み神話からの創造物だし、映像は百人一首、わざわざ読み手の方に頼んで録音したそうです。 とはいうものの、日本人の感覚とは少し違うので、なつかしい感じがするけれどなんだか違う、異国情緒のある展示となっています。

搬入時は、友人の中国からの留学生3人がお手伝いにきてくれて、ギャラリーの中は中国語の世界。みな日本語が話せるので、私とは日本語だけれど、皆の会話が中国語、何を言っているのかさっぱりわかりません。でもこういう雰囲気、私は意外と好きです。もうずいぶん海外旅行もしていないけれど、海外に行った気分になりました。

日本はもう先進国とはいえないんじゃないかと思う中、日本に勉強にきてくれている彼らにはいろいろ思うところがありました。「日本にいるのが楽しい」というアンドさん、すべての人がそう思える日本でありますように。

アンド個展 アンド個展

今週は上記の「アンド個展」です。インスタレーション、映像、写真、日本と異国情緒が混在した展示に是非お越しください。17日まで