こどもの城が復活する?
2015年に閉館した青山にある「こどもの城」の跡地が都立病院になるという計画が白紙に戻ったそうです。
「こどもの城」に併設されている青山円形劇場が好きで、ブログに書いたところ、「こどもの城、青山劇場、青山円形劇場の存続を願う有志の会」からメールがきて、「こどもの城」を残す署名の協力を頼まれたました。その主旨には賛同できたので、100名ほどの署名を集めて会に送ったことがありました。
その後、15年に閉館、都立病院の計画を聞いていたので、やっぱり希望は通らなかったのだと残念に思っていたので、これは嬉しいニュースでした。「大規模改修し、都民の学習やスポーツ、創業などの場となる複合施設として活用する方針を表明」とありますが、どんな施設になるのか楽しみです。円形劇場も復活するといいなぁと思います。
私の集めた署名は微々たるものですが、ほんの少しだけれど役に立ったかもしれない。人の役にたてるというのは嬉しいこと、あのとき協力して本当によかったです。
今週の展示は「西村緋祿司の美人画展 ―静けさと華やかさとの共存―」、ジークレー版画の美人画と映像の展示、誰もが綺麗と感じるような展示です。作家の西村さんは元虫プロ出身でアニメーションが専門なので、映像もさすがの出来栄えです。是非お越しください。30日まで。
「東京マリーゴールド」と「一年ののち」
先日、知り合いの編集者さんの企画の「わたわたフェス」で「東京マリーゴールド」上映とトークに参加しました。「東京マリーゴールド」は2001年公開、林真理子の「一年ののち」という小説を市川準監督が脚色した映画です。この映画を見るのは初めてでしたが、性別や年齢で受け取るものがかなり違うのではないか、また原作はどうなっているのかと興味がわいてきました。上演後のトークショーでは、原作には全く言及していなかったので、原作を買って読んでみました。(以下ネタバレありです。)
原作は40ページほどの短編です。映画のあとに原作を読んでみるということはときどきありますが、そんなには印象は変わらないことが多いです。が、「東京マリーゴールド」と「一年ののち」は、筋はほぼ同じですが、印象がかなりちがいました。
エリコとタムラは、タムラに一年の留学中の恋人がいながら、帰ってくるまでの1年の約束でつきあい始める。その一年が終わりに近づいた頃。エリコはタムラに恋人と別れてほしいと懇願するが、あいまいな態度のタムラと別れを決心する。別れたあとに、偶然バスの中でタムラの恋人が帰国中にでくわす。彼女の友人との会話から、もうとっくに別れていて、別の人と結婚している。タムラはうそをついていたのだと知るというのが映画の筋。
映画では、エリコは普通に東京に住む女の子、東京の一部分をきりとったように淡々と流れていくという感じですが、小説では、エリコは地方出身で東京で働くキャリアウーマン、都会のキラキラした硬質な場面を描かれているような気がします。そして、タムラのうそは、別れたあとではなく、約束の1年が近づいてはいるが、別れる前にエリコは、タムラの同僚から知ることになります。『「私は本当に彼を愛していたんだろうか」いっぺんに魔法がとけたような気分になる』映画と小説の表現の違いはあるにせよ、小説のほうが直接的で残酷です。
そういえば、映画では1年の恋を、1年で終わってしまう花「マリーゴールド」に例えていますが、小説ではそういう記述は一切でてきません。女性より男性のほうがロマンチストなのかもしれません。
今週の展示は「焚き火かいぎ」、立体・平面・パフォーマンスの8人展です。「焚き火かいぎ」とはアトリエの机にお菓子を広げてお茶をしながら話していたときの様子から名付けたそうです。その名のとおり、優しくて楽しい展示です。是非お越しください。23日まで。
万世橋
少し前のことですが、評判がよい「古書店まんせい堂忌憚」という謎解きゲームをやってきました。4時間ほどかけて最後まで解けましたが、最後の大謎が素晴らしい!なるほど評判が高いわけです。
この舞台となったのが、マーチエキュート神田万世橋。国鉄の旧万世橋駅の階段やプラットフォームを残した、新しい商業施設です。 建物の2階がプラットフォームになっていて、そこにあるカフェでお昼を食べていたら、すぐそばを中央線がこんな風に通りました
ひゃー、こんな近くを中央線がー、とテンションがあがります。
現JR御茶ノ水駅と秋葉原駅の間にある旧万世橋駅界隈は、神田神保町で生まれ育った私には、なじみのある地域です。もちろん万世橋駅があったのは、私が生まれるよりずっと前ですが。 赤煉瓦の建物や近くに運河のように川がながれているのに、なつかしさを感じ、おしゃれなショップやカフェに新しさを感じたりで、なかなか魅力的な場所ではありましたが、何回も行きたいかっていうとそうでもないような気がしました。
そうか!それを補っているのが謎解きなのね。謎解きをしながらマーチエキュート神田万世橋を楽しむ。これが最良の楽しみかたかもしれません。商戦としてうまい方法ですね。 万世橋にもう一度行きたくなるような、謎解き第2弾があるといいなぁ~。
今週の展示は「EMBODIMENT 2」、絵画・彫刻・ガレージキット・映像を用いた作家5人による自己観念の具現化した展示です。それぞれの個性を感じに是非お越しください。明日(9日まで)
動物似顔絵 -タカハシカオリ個展ー
金曜日からギャラリー企画の展示、タカハシカオリ個展「ねんどでつくる」が始まっています。 今回は参加型の展示で、5日間と短いながらもいろいろな内容がつまった展示となっています。
一風かわったイベントとして、「動物似顔絵」があります。これは、まずは動物診断をしてもらい、その動物(または自分の好きな動物)で、自分の好きなことや嬉しかったこと、やりたいことなどをタカハシカオリさんに話して、はがきサイズの紙に日常の一コマを描いてもらうというもの。面白そうなので、私も描いてもらいました。それがこれ。
フランス好きの私にぴったりです。エッフェル塔のディテールが素晴らしい!石畳やシャンパン、パリのカフェの外に座ってまったりするのは、まさにこんな感じです。
4日間で20名くらいの方が「動物似顔絵」に参加しています。皆さん自分のエピソードが絵になるのを目を輝かせてみています。そして例外なくとても喜んでいるのがわかります。それぞれがそれぞれの思いを絵にして持ち帰ることができる、なんて素敵なことなんだろうと思いました。
タカハシカオリ個展「ねんどでつくる」は明日まで。私も「動物似顔絵」を描いてもらいたいと思ったあなた、急げ!明日の17:00までです。
上記のタカハシカオリ個展「ねんどでつくる」の様子です。フィギュアと漫画の展示とワークショップ。明日(2日)の最終日は12:00~17:00。「動物似顔絵」ご希望の方は終了の30分以上前にお越しください。
「天空橋」という名の駅
去年から行きたかった、はとバスの「川崎工場夜景運河クルーズ」に参加してきました。 5時ごろに東京駅から、舞浜のシェラトンに向かい、そこでお食事。そして車窓から、レインボーブリッジ、ディズニーランドや東京の夜景を見ながら、羽田空港付近の桟橋から乗船、工場夜景を見るというちょっと贅沢なコース。1か月以上前に申し込んだときは1番のりだったので、そんなに人数いないのかもと思ったら、バス2台でびっくり。どうやら人気コースのようです。
クルーズは、工場夜景と羽田空港から頻繁に離発着する飛行機、そして運河、目だけではなく、飛行機の音や工場の余剰ガスを無害化するフレアスタックや、運河の波の音と匂い、五感を刺激する異空間は、近未来の雰囲気でした。
この運河クルーズの乗り場のすぐ近くの駅がK急の「天空橋」という名の駅。失礼ながら、K急の駅名ってなんだか泥臭くてさえない駅名が多いように思うのですが、この駅名は素晴らしい。空港や運河に近い駅名にぴったりで、わくわくしてきます。全部漢字なのもうわついた感じがなくていい。 駅の出口は何の変哲もない地下鉄出口のようでしたが、暗いところに、あくまで普通に看板が浮かび上がっているのが、逆に素敵なことが起きる予感すらして、またよかったです。
名前のつけかたって重要なんだなーと思わせた日でもありました。
今週の展示は、FIELD EDGE DESIGNZ.15周年記念個展「15th BIRTH」、オリジナル革製品の展示です。クラシカルでもあり未来的でもある革製品たち、是非ご覧ください。11日まで。
アジア大会
アジア大会真っただ中です。今回は毎日テレビでやっているので、スポーツ観戦が好きな私は、ついつい見てしまいます。水泳の池江選手、6冠ですごい、他の水泳の選手も頑張ってる、バトミントン団体も女子も男子も40数年ぶりと金とか銅とかで、日本すごいじゃんと思いながら観戦しています。
このアジア大会の種目に「ブリッジ」というものがありました。「ブリッジ」ってトランプしか知らないんだけど、どんな競技?と思って調べたら、本当にトランプの「ブリッジ」らしいです。ふーん、アジア大会ってスポーツだけじゃないんだ。よくよく調べてみると、1試合2時間くらいかかる長丁場なので、神経が磨り減ることに関してはスポーツと同じくらいなのかもしれません。しかも日本の混合団体はトップ発進なんだって、へー。 アジア大会はオリンピックより競技数が多く、選手の年齢層が高い「ブリッジ」が入っているのが、ちょっとほのぼのとして、個性的でいいなと思います。
水泳は今日で終わってしまったけれど、陸上もこれから始まるし、まだまだ楽しみな競技が残っています。他の競技同様、「ブリッジ」もどうなるか、注目していきたいと思っています。(テレビではやらないけど) 来週の月曜からはテニスの全米オープンも始まります。(テニス観戦も好きです)楽しみはつきませんが、そ、それも少し困る。やるべきことはやらなくっちゃね。や、やりますよ…
今週の展示は「kimama・」、多摩美術大学生の二人展。陶の展示です。自由きままに創作した陶の作品はのびのびとして、またどこかおしゃれです。3日間だけの展示で26日までです。
箱根謎解きをふたつ
台風の影響なのか、東京は今日は少し涼しいですが、今年の夏は本当に暑い!大した用事がないときは夕方から外出してしのいでおります。暦は立秋ですが、いつまでこの暑さが続くのかと思うとげっそりしてきます。 ジュイエトップ画も、7月から夏らしく花火にしています。フォトグラファー(兼俳優)の富田大樹さんの作品で、漆黒の闇の中の花火でなく、群青色の空に花火というのが、夏の日の長さを感じてとても気に入っています。
さて、こんなに暑くなる前ですが、箱根に謎解き旅行に行ってきました。 箱根仙石原プリンスホテルの「本と歩く謎解きの夜~あるジャーナリストの筆跡」というホテル滞在型の謎解き。チェックインのときに白い封筒に入った「この城には『 』が眠っている」という冊子、青い封筒、ホテルの注意書き、鉛筆などが渡されます。のちにこの渡されたものとフロントでの説明がヒントとなったり、大きな意味をもったりするのですが、すべてを気づいているわけもなくスタート。 途中、頭が冴えてどんどん謎がとける時間もあったのですが、そこで使い果たし、後半たくさんヒントをもらったのに、最後のアイテムも手に入れたのに解けませんでした。ちょっとくやしいですが、正解者は2割くらいらしく、それじゃできなくてもしかたないです。
翌日は「星の王子さまミュージアム」へ行って、また謎解き。こちらは前の日のよりは簡単でした。 小説の「星の王子さま」の雰囲気を壊さずに、謎解きがすすんでいき、最後の大謎はとても綺麗な終わり方で、すっきりいい気分でした。 当日の箱根は雨こそ降っていなかったのですが、ぼんやり霧模様、庭からみる建物がエキゾチックで星の王子様の世界に迷い込んだようでした。写真をとるのを忘れたのが残念でなりません。
そんなこんなで楽しい謎解き2日間、解けたとことで何をもらえるわけでもないのですが、ボケ防止にはいいよね。ホテルの謎解きはもう終わってしまいましたが、星の王子さまミュージアムのほうはまだやっています。謎解きと星の王子さまが好きなかたにはお勧めです。
紫陽花とギャラリーと
6月になりました。
6月の花といえば、紫陽花ということで、トップ画も紫陽花に変えました。これは、最近よくみかける「スミダノハナビ」というガクアジサイの一種です。花の咲き方(実際はガクですが)が夜空にひろがる花火のようなので、この名前がついたそうです。なんとも粋な名前のつけ方です。
紫陽花の色は、青や紫、濃いピンクなどがありますが、これは土壌によるもので、酸性にかたむけば青に、アルカリ性にかたむけば赤が強くなるのだそうです。鎌倉の明月院では、青い紫陽花で有名ですが、常に土壌が弱酸性になるようにして、青を保つように手入れされているとのこと。紫陽花の花言葉が「移り気」なのも、そんなところからきているのですね。まぁ、青も紫も濃いピンクも、どれも綺麗ですけれども。
変わるといえば、先週のギャラリーの展示「オトメのカタチ」は、ふわふわとして可愛い雰囲気でしたが、今週の「Bag Exhibition "ADACHI MASAKI 2018 個展"」は、クールでスタイリッシュな感じ、まるでおしゃれなバッグショップのように大変身です。長年ギャラリーをやっていますが、同じスペースなのにこんなに変わるものかとびっくりしています。
それぞれのよさがあって、どれも素敵なのは紫陽花と同じ、なんてね。
今週の展示は、上述の「ADACHI MASAKI 2018 個展」革のバックの展示です。とても素敵な空間になりましたので、是非お越しください。5日まで。
ハウステンボスと大村湾
長崎ハウステンボスに行ってきました。今は薔薇がきれいな時なのでそれを狙ったのですが、薔薇祭りの期間はまだ半分もきていないのに、散り始めていて、満開はもう少し前だったかなという感じ。それでも2000品種を誇る薔薇は見事で、これだけの薔薇を見る機会はそうはなく堪能しました。紫陽花も咲き始めていて、本当に今年はすべての花が早いです。
泊まったホテルが、「ホテルヨーロッパ」ここでも薔薇の展示があり、部屋も壁紙や香りが薔薇、薔薇尽くしの2日間でした。
朝食をとったフレンチレストランはテラスの外に水がたたえられ、水の中庭のようになっています。さざ波が立っていて、これって海なの? レストランの人に聞いてみたら、海水だと言っていたので、間違いありません。この日は風があったのに、潮の香りもあまりしません。そういえば、ハウステンボス内の運河も海のはず。さっきガイドさんが、(近くの)有明海や佐世保湾は潮の干満が3~4mあるといっていたようなような。そんなに干満があったら、ここにも影響があるのではなかろうか…。ってわけで、帰ってからハウステンボスがある大村湾のことを調べてみました。
大村湾は外海との接点である湾口部がわずかな、超閉鎖性海域で、そのおだやかな波がうちよせる音から「琴の湖(ことのうみ)」と呼ばれています。なるほど、海というよりは湖に近いのかもしれません。 湾口部がわずかなため、佐世保湾の干満よりも3時間遅れるために、その時間のうちに佐世保湾が逆の変化をおこすため、結果として1mくらいの干満の差になるそうです。そして、そのおだやかな干満を利用して、ハウステンボス内の運河の水を入れ替え、園内には水処理施設があり、大村湾に戻す海水は、もとの水より水質がよいのだそうです。外海よりも塩分もやや低いのと、この水処理施設のおかげで、あまり潮の匂いがしないのかもしれません。
うーんなるほど、ハウステンボスはうまく自然を利用したテーマパークだったのですね。知っている人は知っていることなのだろうけど、地理に弱い私は行ってみて調べてみないとわからない。いろいろなことがわかって旅はいいですね、やっぱり。
今週の展示は「オトメのカタチ」、ファッション・服飾・雑貨・イラスト・アクセサリーなどの展示即売です。乙女の宝物があちこちにちりばめられているような展示です。宝物をさがしに是非お越しください。29日まで。
服に貼れる電池
5月になりました。日差しは強いけれど、風は心地よく、1年で一番好きな月です。
さて、服に貼れる電池なるものが開発されたらしいです。厚さ1000分の3㎜という超薄型の太陽電池。アイロンで服に貼り付けられて、洗濯もOKというすぐれもの。これによりスマホの充電や、身に着けるものの充電が(例えば補聴器とかかな?)可能になるそうです。えーすごい、もうスマホ用のバッテリーとか持ち歩かなくてよくなるんだ。科学の進歩は素晴らしい!
と思ったところで、気づきました。洋服って、特に女性は、山のように持ってますね。日本には四季があるので、春夏秋冬服がかわる。1枚に電池装着したってしかたないんじゃないか?洗濯できるよりも、剥がせて、何度でも貼り替えられなきゃ意味がないような気がするんですが…
それか、使い捨てカイロのように、すごく安価でないと、あまり使いみちがないんじゃなかろうか?
バッグに貼り付けたとしても、TPOや気分でバック変えるしなー。いつも持ち歩く財布や携帯電話なんかだと太陽電池だからダメだろうし。
ふむ、そうだとすると、庶民レベルでの使用はまだ先なのかもしれませんね。どのように実用化していくのか楽しみです。
今週の展示は「Lemon」。多摩美術大学の学生さんの三人展です。絵画・立体・工芸など。インスタレーションの要素もあり、シックでお洒落な雰囲気の展示です。作品とともに空間もお楽しみください。8日まで。